2018年1月10日 / 最終更新日 : 2018年1月10日 羽田圭介 感想・レビュー 『わたしの神様』小島慶子 幻冬舎~「空虚さにひきつけられ、平穏でいられない」 〈私には、ブスの気持ちがわからない〉元局アナウンサーの著者が書く小説の中で、女性アナウンサーの登場人物が裏方仕事の女を見下す。冒頭から、わかりやすいほど露悪的。既視感がある。数ヶ月前にもこの書評欄で同じようなことを書いた […]
2018年1月10日 / 最終更新日 : 2018年1月10日 羽田圭介 感想・レビュー 『花嫁』青山七恵 幻冬舎~「運命論的物語」 「大福御殿」とよばれる和菓子屋の家に住む妹、兄、父、母の四人家族。そこへ、兄の結婚相手である花嫁がやってくる。 〈パパは和菓子職人をしている。パパのパパは銀行員で、パパのママは書道教師だったけど〉〈それなのに、兄さんはあ […]
2018年1月10日 / 最終更新日 : 2018年1月10日 羽田圭介 感想・レビュー 『それを愛とは呼ばず』桜木紫乃 幻冬舎~「歪さのない至極の作品」 東京でホテルマン一筋だった亮介は、ビル火災で職を失い故郷の新潟へ戻った。駅前一帯の商業施設を牛耳る「いざわコーポレーション」女社長伊澤章子に拾われ、やがて一〇歳上の彼女から結婚をせまられる。それから一〇年、六〇代の社長で […]
2018年1月10日 / 最終更新日 : 2018年1月10日 羽田圭介 感想・レビュー 『ルポ中年童貞』中村淳彦 幻冬舎~「蠢く童貞オジサンたち」 企画AV女優たちのバックボーンを記した「名前のない女たち」シリーズをはじめとして、中村淳彦氏の著書を数年前に六、七冊まとめて自腹で買ったことがある。そのうち三冊くらいは読んだ。全部は読んでいない。書店で氏の新刊を見かけて […]
2018年1月10日 / 最終更新日 : 2018年1月10日 羽田圭介 感想・レビュー 『我が闘争』堀江貴文 幻冬舎~「単純なる行動原理の徹底」 〈時間あたりの作業効率と判断のスピードを極限まで上げていかなければ、僕のやりたいことは到底実現できなかった。〉〈とにかく今、この瞬間に集中するのだ。〉 右記の文が、幼少期からの著者の行動原理を体現している。 〈過ぎ去った […]
2018年1月10日 / 最終更新日 : 2018年1月10日 羽田圭介 感想・レビュー 『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』鈴木涼美 幻冬舎~「庶民の側まで降りてくる、理解不能の価値観」 冒頭から、著者が手に入れてきたものがいきなり羅列される。 〈くいこみ気味の下着とそれに興奮するオトコ、慶應ブランドに東大ブランドに大企業ブランド〉〈キャバクラのナンバーワン〉〈別れるのが面倒なほど惚れてくる彼氏〉〈上から […]
2018年1月10日 / 最終更新日 : 2018年1月10日 羽田圭介 感想・レビュー 『最貧困女子』鈴木大介 幻冬舎~「伝えられないということ」 働く世代の単身女性の三人に一人が年収一一四万円未満であり、特に一〇~二〇代女性に貧困が集中している。NHKでそう特集されて以後、続々と各メディアで特集対象となり、「貧困女子」の認知度もかなり高まった。 「貧困」とはなにか […]
2018年1月10日 / 最終更新日 : 2018年1月10日 羽田圭介 感想・レビュー 『未婚30』白岩玄 幻冬舎~「ベストセラー作家の最高傑作」 二〇〇四年に『野ブタ。をプロデュース』(七〇万部)で鮮烈なデビューを飾った白岩玄氏の、一〇周年記念作であると同時に待望の四冊目となる小説が、此度刊行された。 デビュー作が信じられないほど売れ貯金はあるが、デビュー以降八年 […]
2018年1月10日 / 最終更新日 : 2018年1月10日 羽田圭介 感想・レビュー 『はぶらし』近藤史恵 幻冬舎~「図々しい〝弱者〟たちの侵略」 二年つきあってた彼氏と別れ、脚本家として一人生活している主人公鈴音は三六歳。そんな彼女のもとへ、高校時代に合唱部で三年間ともに過ごした友人である古澤水絵が、一〇年ぶりに接触してきて、あることを頼みこんでくる。 夫の家庭内 […]
2018年1月8日 / 最終更新日 : 2018年1月8日 羽田圭介 日記 ふぐ刺し 2016年1月18日 前日、仕事で北海道へ行っていて、ろくなものを食べていなかった。夕方までにやらなければならない仕事があり調理パンを一切れ食べた程度で、そのまま羽田空港から新千歳空港へ向かった。夜八時半過ぎ、用意されて […]